セントローズクリニックでは、安全なお産と快適なマタニティーライフの両立を目指しています。

このページでは、セントローズクリニックで妊婦健診・出産・育児をされる方のために、クリニックのお産に対する考え方についてご紹介します。


[分娩予約の制限]

お産の安全管理のためお部屋の確保のために、平成23年1月より、毎月の分娩数を最大70名までに制限させていただきます。すべての方のお産が順調に進むとよいのですが、お産はいつ緊急事態が起きるか予測のできるものではありません。そのような事態に備えるには、職員全員がある程度余裕をもった状態でお産に臨みたいと考えています。また、お部屋が足りなくて、快適な入院生活を送っていただけない場合がありますこともいつも申し訳なく思っております。70名を超える月は多くはありませんので、お産できなくなってしまうと、妊婦さんがそれほど心配される必要はありません。

 

[医師数]

お産は、多くの患者様にとって昔と較べてずっと安全なものになってきております。しかし、どんなに注意していても母児ともに生死にかかわるような事態に急に陥ることもあり 、より大きな病院へ母体を搬送する時間的余裕すらない場合もあります。このような緊急時にもすぐに対応できるように、産婦人科4名と小児科1名の常勤医師と数名の小児科非常勤医師で診療にあたっております。 

 

[助産師数]

安全なお産は、患者様ばかりでなく、病院スタッフの願いでもあります。お産の異常を早期発見できるかどうかは、 医師のみでなく、入院から出産まで患者様のお世話をさせていただく看護スタッフの能力に大きく左右されます。このため、当院では助産師の増員に努めており、24時間すべてのお産に入院から出産まで助産師がお手伝いしています。また、安全なお産のために夜間も助産師または看護師3名で当直しています。

 

[緊急時の紹介先]

母体や赤ちゃんに、より高度な医療が必要な場合、三重中央医療センター・三重大学附属病院・県立総合医療センター・市立四日市病院・伊勢赤十字病院に紹介しています。

 

[出産前の母乳指導]

午後5時までの診療時間は、病棟の助産師が交代で産科外来にいます。希望の方には、妊娠中からのオッパイの手入れやお産の不安などについて個別指導しています。 

 

[ご主人といっしょに妊婦健診]

妊婦健診時に、ご主人やご家族がいっしょに入室して超音波をご覧になりたい方がありますが、もちろん大丈夫です。妊婦さんの診察の準備ができましたら、お呼びしますので、遠慮なくお申し出ください。(コロナ流行時は、「新型コロナ感染症への対応が」優先されます。

 

[逆子の赤ちゃんの場合]

逆子(骨盤位)の赤ちゃんの場合、当院では妊娠30〜31週頃より胸膝位による逆子体操を行い、それでも治らない場合は外回転術で逆子を治しています。逆子体操で80%、さらに外回転術で80%の逆子を治すことができます。何もしなければ4%が逆子のままであると言われていますが、当院で逆子が治らない方は0.6%程度のみです。さらに、運悪く逆子が治らなくても必ずしも帝王切開になるわけではなく、帝王切開にするか経腟分娩にするかはいろいろなリスクを検討した上で患者様と相談し決めています。

[バースプラン]

それぞれの妊婦さんのお産や医学的処置に対するご要望を入院前にお聞きしています。バースプランには、出産時に必要な医学的処置についても簡単に説明していますのでお読みください。

 

[夫立会い出産]

できるだけご主人の立会いをお勧めしています。詳細については、夫立会い出産のページをお読みください。

 

[陣痛促進剤・会陰切開などの医学的処置]

出産はできる限り自然分娩を目指しています。 バースプランにあるようないろいろな医学的処置も必要最小限となるように努力しています。しかし、すべてのお産が自然に安全に進行するものではありませんから、医学的処置が必要な場合はその都度 説明いたします。

 

[予定日超過] 

予定日を2週間過ぎて妊娠42週となった場合を過期産といい、胎児死亡や仮死、帝王切開が増加します。当院では、赤ちゃんの状態に問題がなければ 、42週ぎりぎりまで自然陣痛が始まるのを待ちますが、それでも陣痛が起こらない場合は、入院して陣痛促進剤を使ってお産します。

 

[計画出産]

計画出産は陣痛促進剤が必要となりますので、できれば避けたいと考えています。しかし、 ご家庭の事情で日にちを決めてのお産が必要な場合もあります。そのような場合には、陣痛促進剤の問題点をご理解いただいたうえで、計画出産を行っています。

 

[無痛分娩]

無痛分娩は、硬膜外麻酔という麻酔により、痛みを軽くするお産です。麻酔の危険性と陣痛が弱くなることによりお産に時間がかかる傾向があるので、できれば自然分娩が望ましいと考えております。しかし、それほど危険なものではなく、陣痛の痛みが不安な方には、とても有用な方法です。 

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無痛分娩に関する公開情報
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[帝王切開]

安全なお産のために、たとえ休日や深夜でも、30分以内に緊急帝王切開ができる体制をとっています。しかし、帝王切開が非常に少ないのが当院の特徴です。

帝王切開率は、H14年 4.1%、H15年 4.2%、H16年 4.8%、H17年 6.2%、H18年 5.4%、H19年 6.1%、H20年 5.2%、H21年 5.7%、H22年 8.1%、H23年 4.3%、H24年 6.7%、H25年 6.1%、H26年 5.1%。

H27年は846名の出産で41例(4.8%)でした。

これは、 当院の昭和61年から平成13年の平均3.3%と較べると高めであり徐々に上昇傾向にはありますが、全国平均は約19.2%(平成22年度厚生労働省 母子保健の主たる統計より)ですので約3分の1です。帝王切開の少なさは、できるだけ自然にお産していただきたいという私どもの努力の結果であり、誇りに思っています。

 

[前回が帝王切開の場合]

過去に帝王切開を受けていても、当院では70%程度の方が 自然にお産されています。過去に帝王切開を受けていると、陣痛により100~200名に一人に子宮の破裂が起きると言われています。それを避けるために、子宮筋層の厚さ、赤ちゃんの大きさ、骨盤の大きさ、子宮口の硬さなどいろいろな条件を考えてお産できるかどうかを判断しています。帝王切開を2回受けているかたは、必ず次回も帝王切開が必要です。

 

[母乳栄養]

当院では、母乳栄養をお勧めしています。母乳が早く出るように、赤ちゃんが生まれるとすぐにおっぱいを吸わせます。母乳は最初の2~3日はあまり出ないのが普通ですので、早くから母乳だけで育てようとしても、お母さんにとって大きなストレスになってしまいます。産後の疲れがとれ、スタッフが乳房マッサージをお手伝いするうちに母乳は増えてきますから、それまでの間はミルクを足してもよいのではと考えています。

 

[乳房マッサージ]

それぞれの患者様のおっぱいの形や張り具合に応じて、優しい乳房マッサージ方法を取り入れています。スタッフが休日を除く入院中の毎日お部屋に伺って行っています。 張りの足りないおっぱいには母乳分泌を促し、また、張りすぎたおっぱいには痛みを和らげる効果があります。それぞれのおっぱいに合った抱き方、飲ませ方なども指導しています。

 

[母児同室]

赤ちゃんをお母さんのお部屋にお連れして、入院中一緒に過ごしていただくことをいいます。赤ちゃんのお世話に早く慣れていただくには一番ですが、お母さんのゆっくり休めない欠点もあります。母児同室 の時期については、患者様の希望をお聞きしています。 生後3~5日より同室を希望される方が多いです。同室後もできるだけスタッフがお部屋に伺って指導いたしますので、ご安心ください。  

 

[入院中の生活]

月曜日のサラダバー、金曜日のケーキバイキングは患者様同士の交流の場です。退院後の育児の悩みを相談できるお友達をたくさん作っていただきたいと思います。

 

[入院費用・入院期間]

通常6日間の入院です。 昼間のお産、5泊6日の入院で、個室をご利用の場合、赤ちゃんの聴力検査まで含めて49万円程度の費用がかかります。

 

[退院指導] 

お家に帰られてからのお母さんの生活、授乳方法、赤ちゃんのお世話や注意点などについて説明します。不安な方には、訪問指導も行っています。

 

[スケジュール]

退院後は、1週間健診、1ヶ月健診、乳児健診、離乳食講習があります。退院後のスケジュールのページをご覧ください。

 

[母乳外来]

母乳が足りているか不安な方、うまく母乳を吸ってくれない方、母乳分泌の少ない方、おっぱいが張って痛い方などのために、母乳育児全般の指導を行います。

毎週 月・水・土曜日 1:30 ~ 予約制です。

 

[訪問指導]

退院後の育児不安の方のために 、看護師2人がお宅に伺って、赤ちゃんをお風呂に入れたり、母乳指導をいたします。訪問指導のページをご覧ください。

月曜日~金曜日10:00 ~ 3:00 (予約制 です)

 

[育児・母乳相談電話]

育児や母乳などでお困りの時にお電話ください。TEL 059-221-5823 ナースステーション直通ですので、24時間対応できます。ただし、セントローズでお産された方に限ります。

 

[産後のエクササイズ]

アクアピュアでは、ベビー&アフタービクスフリースイミングなどの産後のリフレッシュとシェイプアップを目的としたエクササイズがありますので、ご参加ください。